虫歯について
Q:虫歯になりやすいです。歯を磨いているのですが、体質でしょうか?
A:確かに体質という面があります。しかし、それ以外の要因が大きいです。
体質は、歯の硬さや唾液の性状です。これは、遺伝的な要因があります。
しかし、遥にしっかりしたお口のケアができる方とそうでない方での虫歯のできやすさの方が、虫歯のできやすいさを大きく影響を及ぼします。
対策としては、虫歯菌の数を減らして、虫歯菌のエサとなる糖質を減らす食事指導等をおこなう予防プログラムが必要です。
衛生士が専任につき、1回45分の4回プログラムで行うのが予防プログラムです。
Q:歯の黒い線や黒い所があります。虫歯でしょうか?
A:歯の黒い所がすべて虫歯とは限りません。
ご自分で鏡を見て、お口の中に歯が黒い所があると虫歯ではないかと不安になる方でおります。
虫歯イコール、歯が黒くなるというイメージは、必ずしも正しくありません。
虫歯だけでなく、歯への着色でも黒くなります。
歯の表面は、実は、つるつるしているのでなく、多少、でこぼこしております。
また、歯には溝があります。その部位に、食事時の着色が付きます。
着色は、基本、自分では、すべて取る事は不可能です。
歯科医院で診てもらい、着色の場合はクリーニングで対応します。
Q:お薬で虫歯が治る治療があるようですが、どのような物でしょうか?
A:お薬だけでは虫歯治療はできません。
「ドックセメント」「3Mix法」「オゾン治療」「レーザー治療」などと今まで違う治療があります。素晴らしい治療方法でしたら、経過をみたエビデンスで良い成績があがり、
世界的にスタンダードな治療方法として、普及しているはずです。
基本は、感染した部位を除き、しっかりした詰め物、冠で補うのが、スタンダードな治療です。
Q:歯を削らずに虫歯治療ができますか?
A:歯を削らずに治療は、現在の治療では不可能です。
虫歯をお薬で治すのと同様に「ドックセメント」「3Mix法」「オゾン治療」「レーザー治療」など、虫歯を削らずに治す事をうたっております。
いまだ、世界での一般的な治療となっておりません。
悪い所を取って取った所を修復する言う考えが治療後も長く持たせる治療です。
もちろん、歯を削るのは最小限になるように行います。
他の治療方法は、推奨できるレベルではありません。
Q:前の歯科医院では、虫歯と指摘されませんでした。実際は虫歯でした。
これは、なぜですか?
A:虫歯の診断は、担当医の先生の検査方法・診断基準により、ばらつきがあります。
検査内容です。お口の中を診る視診、レントゲン撮影して診るレントゲン検査があります。
視診のみでは、大きな虫歯しかわかりません。それのみでは、小さな虫歯は見落とします。
虫歯指摘されない場合は、視診のみが多いです。
やはり、レントゲン検査が行うと、小さな虫歯を発見できます。
必ず、レントゲン検査が行う事をお勧めします。
また、前の歯科医院での検査から、半年とか、時間が経って、次の歯科医院で検査をおこなうと、レントゲンに映らない小さな虫歯が大きくなって見つかる事があります。
レントゲン検査の非常に小さい虫歯は、映りません。
その点はご理解ください。
Q:歯がしみます。虫歯ですか?
A:もちろん、虫歯の可能性もありますが、虫歯でない「知覚過敏」の可能性もあります。
虫歯の場合は、歯の表面のエナメル質が虫歯菌によって浸食されて、さらに、エナメル質の下の象牙質に菌が侵入すると、象牙質には、神経があるのでしみます。かなり、進行して状態なので、早々に歯科医院で診てもらう必要があります。
また、知覚過敏では、歯の根元の歯ぐきがさがり、その部位には、神経が多く分布しているためにしみる事が多いです。
原因としては、歯周病が進行して歯ぐきが下がり、歯が下がる場合があります。
比較的に若い方であれば、歯周病より、「歯ぎしり・食いしばり」が原因の場合も多いです。
精神的なストレスにより、「歯ぎしり・食いしばり」は起こります。
歯科医院で診てもらい、原因を確定してもらい、治療を行う事をお勧めします。
Q:歯科矯正中には、虫歯の治療はできますか?
A:歯科矯正中は、虫歯治療はできます。しかし、通常の虫歯の治療よりも治療の難易度が上がります。
歯科矯正中は、歯に多くの装置が付いております。
ワイヤー矯正の場合は、ワイヤー、ブラケット等、アライナー矯正の場合は、アタッチメント等です。
虫歯ができた部位は、そのまま、治療をする事は、装置が邪魔をしてできません。
装置を外す必要があります。
その意味で、虫歯治療の難易度が上がります。
一旦、矯正装置を外して、虫歯治療を行うので手間が掛かりますが。
治療ができない事ではありません。
装置装着中は、できるだけ、虫歯にならないように、口腔ケアの徹底を図る事のほうが
得策です。
当院では、矯正中の患者様には、月1回は、矯正チェックと同時に衛生士によるクリーニングをはじめとする口腔ケアで、虫歯再発を予防しております。
Q:虫歯検知液を使ってもらえますか?歯科医院によっては、使わないところがあるのはなぜですか?
A:当院では必ず使用します。
虫歯検知液は、虫歯に感染している部位を染色液で染めるお薬です。
メーカーによって、染まる程度が違います。
検知液の色は、赤色、青色等があります。
この検知液を使用しない歯科医師が多いです。理由は、使う時間やコストが惜しいからです。
使わなくても、感覚的にわかると思っております。
当院では、必ず虫歯検知液を使用します。
虫歯の取り残しが感覚的な物だけでは起こりやすいです。必ず、虫歯検知液で染色すると
取り残しが可視化できます。
精度の高い治療とは、この意味です。
Q:セラミックは、割れやすいですか?
A:下手な歯科医師がセラミックで治療すると割れやすいです。
セラミックは、硬いですが、割れたり、欠けたりすることもあります。
しかし、本来、セラミックは割れにくい、欠けにくい材料です。
噛み合わせや、噛む力、セラミックの幅等を十分に考慮しているかどうかです。
しっかり、診査・診断できる歯科医師が治療していれば、10年以上長期的に安定している
場合が多いです。歯科医師の腕次第です。
Q:保険で白い詰め物はできますか?
A:保険で歯の部位によって白い詰め物はできます。
日本では、保険治療として、国が治療方法や材料を決めます。保険では、銀の詰め物や被せ物が一般的です。銀の詰め物や被せ物は、審美的な問題・金属アレルギーの問題があります。
近年、保険でも白い詰め物が導入されています。保険で使える白い材料は「レジン」です。
レジンは、プラスチックです。レジンは、柔らく・耐久性に劣ります。
最新医療の耐久性に優れた材料は、「セラミックのジルコニア」ですが、保険適用外です。
レジンは長期的安定しない材料なので、材料の特性を考えて使う事が必要です。
Q:よく歯科医院で「セラミック(ジルコニア)が一番良い」と言われますが本当ですか?
A:一番というわけではありません。
ジルコニアはセラミックの一種です。人工ダイヤモンドとも言われますが、「白い」
「硬い」ので、一番良いと言われるのでしょう。
しかし、かみ合わせを十分に考慮せずに、使用すると、対合歯となる相手方の歯を異常に削りダメにしてしまう可能性があります。
噛み合わせや噛む力を十分に考慮して、適時、良い材料をもらう事が重要です。