症例ー根の病巣、インプラント、セラミック冠

40代女性　右下が昨夜より痛む。

診てみると

右下の歯ぐきが、紫色に変色して、腫れています。

レントゲン検査では、右下の根の先が黒くなり、膿が溜まっているのが分かります。膿がたまっているので、歯ぐきが紫色になり、腫れています。

根が腐らないようする根の治療をおこなっています。しかし、うまくいっておりません。

なぜか？

根の治療して保存する

通常は、上記のような、歯の神経の処置を行います。

しかし、根の先の2㎜ほど先は、網間状になっており、ばい菌を除去困難

しかし、今回の症例は、前医の先生が、根の治療を根の先まで防腐剤を入れて行っていたようだが、予後は悪く、腫れと痛みがでたのです。

理由は根の先2㎜ほどは上の図のように

網目状に神経が分岐しているために、菌の繁殖を止める事ができない状態と考えられます。あくまで、根の治療は、メインの根の根管しか、封鎖できません。

このように、根の治療を行っても、化膿してしまうので、根の治療で、歯を保存する事を100％できるわけでないとご理解したでしょう。

では、今回の歯の処置は、

完治しないので、抜歯を行いました。その後、インプラント埋入のための上記のステントを入れて、計測してインプラント埋入準備を行います。

右下にインプラントを埋入と、上下適合の良いセラミック冠を入れました。根の治療は万全でないので、根の治療がうまくいかない場合は、その歯を抜歯ことも

治療の選択です。今後、このような事にならないためには、虫歯を作らない事が肝要です。虫歯を作らないためには、当院で行っている周期的な

メンテンナスを行うと、虫歯の再発を可能な限り、減らす事ができます。

まとめ

虫歯で根の神経がダメになった事により、腫れと痛みがでましたが。通常、根の治療を行うことで、根の治療でバクテリアの繁殖は抑えられて、腫れと痛みが

収まりますが、この症例のように収まらない場合もあります。

やはり、痛みや腫れが出てから、病院に行くのでなく、周期的にむし歯の原因になるバクテリアを減らす、メンテンナスを受ける事が肝要です。