仕上げ磨きのポイント
仕上げ磨きを行っているご家庭も多いと思いますが、なぜ仕上げ磨きが必要なのでしょうか?
仕上げ磨きはなぜ必要?
乳歯や生えたばかりの永久歯はやわらかく、虫歯になりやすい状態です。また、乳歯と永久歯が混在すると、歯の大きさや長さの違いで凹凸があるため磨きづらいため、ハブラシを上手に使えない子供の頃は、大人による仕上げ磨きが必要です。
仕上げ磨きはいつまで?
第1大臼歯が生えそろう、6歳頃まで仕上げ磨きを行うことがすすめられています。歯の生えかわりには個人差があるため、年齢よりも口の中の状態に合わせて仕上げ磨きを続けてあげましょう。ある程度ひとりでできるようになったら、磨けているかチェックしてあげましょう。歯垢染色液を使うと磨き残した部分が赤く染まります。染まる部分がないときは、ひとりでの歯磨きを任せても大丈夫です。
仕上げ磨きのタイミング
仕上げ磨きは食事のたびに行うことが望ましいですが、毎食後が難しい場合には、唾液の分泌量が減って細菌が増えやすい夜に行うのがおすすめです。
仕上げ磨きのポイント
①頭がふらつかない姿勢で
子供の頭がふらつかないように支えてあげましょう。
- 立った状態で磨く場合
大人は膝立ちで子供の背後から、お腹や脇で子供の頭を支えてあげましょう。
- 寝た状態で磨く場合
立った状態が難しいときは、膝の上に寝かせて磨きましょう。
②軽い力で丁寧に
- 持ち方
ハブラシは鉛筆と同じ持ち方で持つと、軽い力で磨けます。
- 磨き方
歯と歯のすき間や、歯と歯ぐきの間にもしっかりとハブラシを当てて、小刻みに動かしましょう。150ℊ程度(ハブラシの毛先が広がらないくらい)の力で、歯1~2本の幅が目安です。
③上唇小帯に当たらないように注意する
上の前歯2本の間には上唇小帯と呼ばれる筋があります。上唇小帯にハブラシが当たると痛く、そのせいで歯磨きを嫌がることがあります。指でガードして当たらないように気をつけましょう。
④声掛けで恐怖心を和らげよう
仕上げ磨きをするときは、「歯をピカピカにしようね」「歯ブラシをお口の中に入れるよ」など、今から何をするのか声に出して教えてあげましょう。磨いている間は、数を数えたり、歌を歌ったりしながら、楽しい雰囲気作りを心掛けてみましょう。歯磨きが終わったら、「上手にできたね」「すごいね」とたくさん褒めてあげると、次も頑張ろうと意欲アップにつながります。
歯磨き粉は必要?
歯磨き粉を使用しなくても清掃効果はあります。特にうがいができない年齢の子供は飲み込んでしまう可能性もあるので、歯磨き粉はつけずにハブラシの動かし方の練習を身につけることを大切にしましょう。
歯磨き粉の選び方
歯磨き粉の味を好む子供は、歯磨きを楽しむきっかけになる場合があります。歯磨き粉を使って磨く場合に泡が立ちすぎると、どこを磨いているのか分からなくなってしまうことがあります。低発泡や発泡剤を使用していないタイプの歯磨き粉だと泡立ちが抑えられます。また、フッ素は虫歯になりにくい歯を作る効果があるので、フッ素入りの子供用歯磨き粉がおすすめです。
仕上げ磨きと併せて歯科検診を
乳歯は虫歯になりやすいため、乳歯が生え始めたら仕上げ磨きと併せて、歯科医院で定期的に検診を受けるようにしましょう。初期の虫歯は変化が少なく、乳歯は痛みを感じにくいため、歯科医師でないと見分けにくい場合があります。
歯科医院に行くときに「歯磨きをしないと痛い治療をしないといけなくなるよ」などの声掛けをしてしまうと、歯医者は怖いところというイメージがついてしまうため、「お口の中みてもらおうね」「きれいにしてもらおうね」とマイナスの先入観が湧かないような声掛けを心がけましょう。