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だ液のチカラ④

全身の健康を守る

だ液は口からの外敵の侵入を防ぐだけでなく全身の健康を守る働きもあります。また、いいだ液がたくさん出るということはそれだけ身体が健全な証拠です。だ液と身体は切っても切り離せない深い関係なのです。

不審者は体内へ入れない(細菌侵入を防ぐだ液バリア)

人の身体で外側の部分は常に細菌などの外敵の侵入の危険にさらされています。そこで生体防御機能としてさまざまな抗菌因子があり、ラクトフェリンや免疫グロブリンなどに代表される成分は、細菌の毒性物質を攻撃し、毒性物質の無力化を図るなど細菌の増殖を抑制する働きがあります。また、だ液中のムチンは食べ物の中の細菌を凝集させて口腔内から排出させる作用を持っています。

鹿児島 歯医者 だ液中の抗菌因子
 
 
 
 
 
 
 
 
だ液中の抗菌因子→ムチン、ラクトフェリン、免疫グロブリン、リゾチーム、ペルオキシダーゼ、ヒスタチン

ムチンを含む食品【納豆、おくら、モロヘイヤ、ツルムラサキ、さといも、なめこ………など】

いいだ液が若さを保つ(老化防止)

だ液にはパロチンといわれる物質が含まれています。パロチンは日本人の緒方知三郎氏(東京医科大学初代学長)が発見した物質で、筋肉や骨の発達を促進するほか、白内障の進行を遅らせる効果があるとされおり、医薬品としても売られています。また、だ液中には成長因子であるIGF-1という成分もあり、健康の維持や老化防止に役立つといわれています。

鹿児島 歯医者 だ液中には成長因子であるIGF-1という成分
 
 
 
 
 
 
*IGF-1…成長ホルモンの刺激の結果分泌され、人体の殆どの細胞はIGF-1の影響を受けている。

噛めば噛むほど健康に(活性酸素を減少)

私たちが普段、口にしている食べ物の中には発がん性物質を含むものが多くあります。だ液の成分にはそうした発がん性物質が発生させる活性酸素を減少させる機能も認められており、ペルオキシダーゼやカタラーゼ、アスコルビン酸(ビタミンC)といった成分が代表的な例です。さらによく噛むことで消化機能も促進され、顎からの刺激で脳も活性化され、脳細胞の動きが活発になり、運動・生理機能が向上し、結果として認知症になりにくくなるといわれています。健康のために、ぜひたくさん噛んで食事をしてください。

*活性酵素…酸化力の強い酸素で、細胞のDNAに損傷を与え、突然変異や発がんのきっかけをつくる。

鹿児島 歯医者 噛めば噛むほど健康に(活性酸素を減少)

 
 
 
 
 
 
 
だ液で健康診断…現在、診断項目の一つに血液検査がありますが、だ液の成分にも血液由来のものがあり、だ液を詳しく検査することにより病気の診断に役立てようという研究も行われています。既にだ液を使った血液型検査があるほか、アメリカではだ液によるエイズ検査が認められています。虫歯や歯周病のスクリーニングなどの診断や、新型コロナウイルスの抗体検査に用いられたりと、簡易に検査ができるようにもなりました。

交通アクセス

住所:〒890-0055 鹿児島県鹿児島市上荒田町20-10


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