赤ちゃんのお口のケアは本当に必要?
結論から言えば、赤ちゃんのお口のケアは必要です。
歯はまだ生えていないのに、「歯ブラシ使うの?」「いつケアするの?」などと不安に思う親御さんもいるでしょう。
歯のない赤ちゃんではどうしたらいいのでしょうか?
母乳やミルクを飲んでいますから、歯がなくてもお口は汚れております。ですので、毎日お風呂に入って体を綺麗にするように、お口の中も綺麗に保ちたいですね。
ただ、歯のない赤ちゃんのお口のケアには、それ以外にも大事な目的があります。
- お口に触れられる抵抗をなくしていく。
- 唾液をたくさんだす。
これらが、お口のケアの主な目的になります。そして虫歯予防は歯が生えてからになります。
目的をふまえて赤ちゃんのお口のケアをしていきましょう。
生れたばかりの赤ちゃんは、唇を触れられたり、お口の中に異物が入ることを嫌がります。
何かが口に入ろうとすると反射的に舌で押し出そうとしたりします。これは、原始反射の一つで赤ちゃんにもともと備わっている反応です。
このような反射がいまでも残っているとゆくゆく始まる食事や歯みがきの時に困ってしまいます。
ただ、成長に伴って、さらに繰り返しお口への様々な刺激を与えることで、原始反射は消失していきます。
唇をつまんだり、ほっぺのマッサージをしたり、お口の中をガーゼで触れるといった様々な刺激を与えて、お口に触れられる抵抗をなくしていきましょう。
唇をつかんだり、ほっぺのマッサージ、舌を動かしたり、あるいは親御さんの指がお口の中を触れたりすることで、唾液がたくさん出てきます。
唾液には、一般的にさまざまな効果があるといわれていますが。虫歯予防にその一つです。さらに唾液がたくさん出ると赤ちゃんはそれを飲み込みます。
つまり、歯のない赤ちゃんにとっては「飲み込みの練習」になります。唾液がたくさん出るようにお口を刺激する事は、とてもいい事なのです。
お口を刺激するという点では、親御さんが赤ちゃんに語り掛けることも有効です。
そういった語りかけに赤ちゃんが反応して「喃語(なんご)」(赤ちゃんが発する特有の言葉)が出てくるようになり、唾液を出したり、筋肉を動かすことにつながります。
虫歯は4つの条件がそろって発症すると言われています。
その4つとは、「歯質」「糖分」「虫歯菌」「時間の経過」です。ですので、歯のない赤ちゃんには虫歯は発生しないのです。
最後に歯が生えてからは、虫歯予防のためのケアをしていきます。
お口の状態にあった歯ブラシ等の使用とともに、フッ素(フッ化物)配合の歯みがき剤を使用していくことが、大切です。