6歳臼歯についてご存知ですか?
歯の中で噛む力がもっとも大きいのが6歳臼歯です。
成人男性では、噛む力は60㎏にも達するといわれています。
犬歯では、その1/3の力になり、前歯では1/6まで落ちます。
6歳臼歯を1本失った場合のお口では、効率よく噛む力が大きく落ち込みます。
10回噛めば粉砕できる食べ物でも6歳臼歯を失うことで、20回必要になると言われています。
6歳臼歯は、上下の噛み合わせの位置の基準となる歯です。
正常な歯並びになるのか、出っ歯になるのか、あるいは下の歯が前に出るのかなどに、6歳臼歯の生え方が影響します。
乳歯の奥に生えてくるのが、6歳臼歯です。
生えてきたことに気が付かなかったり、生えてきても乳歯と勘違いされてしまうことがあるでしょう。
生えたての歯はまだ、柔らかいため虫歯になりやすく、ここは気づきたいところです。
そこで、5歳を過ぎたことから乳歯の奥の歯ぐきをマメに観察するようにしましょう。
6歳前後になると歯ぐきがふくらんできます。そこが、生えるサインです。
生えたての歯は、カルシムなど、ミネラルの沈着が不十分なため歯質が硬くなっていません。
そのために虫歯になりやすいです。
歯みがき指導を受けることが大切です。
わずかに生えたばかりでも、すでに虫歯が疑われる場合があります。
状態によっては、治療が必要なこともあります。
生えてきた6歳臼歯に問題はないか、歯医者さんに診てもらいましょう。
6歳臼歯の歯みがきは難しいため、夜寝る前には、親御さんが仕上げみがきをしましょう。
自分の体の健康は自分で守っていくという意識をお子さんにもってもらうことはとても重要です。
小学3年生以降は自立を支援するために本人にみがいてもらい、親御さんはチェック役になりましょう。
永久歯が生え揃うのは18歳ごろです。
親御さんの歯みがきチェックは少なくとも12歳ごろまでは続けてもらいたいです。
虫歯予防に欠かせないアイテムと言えば、フッ素配合歯みがき剤です。
年齢によって使用するフッ素濃度、使用料が異なります。
正しく使用して、歯質を強くさせていきましょう。
6歳臼歯に関わらずご自分の歯があるかたでは、使用するのが基本です。
6歳臼歯は、乳歯の奥に生えてきます。生えた直後は乳歯に隠れて見えづらく、本人も気づきにくいです。そのためお子さんが磨いても、奥まで歯ブラシが届いていないこともあります。
「奥に大人の歯が生えてきているから、奥のほうをよくみがこうね。」などをお子さんに伝えましょう。
生えたばかりの6歳臼歯は、他の歯よりもプラークが溜まりやすい特徴があります。
この特徴から、乳歯用の毛の短い歯ブラシでは汚れが落ちにくいです。
大人用の毛先が細くなった歯ブラシや、毛束の少ないワンタフトブラシを使用すると良いでしょう。
歯が部分的に歯ぐきに覆われている場合では、硬い毛の歯ブラシえは痛みが出たりします。そのような場合は軟らかい毛の歯ブラシを使用し、歯ぐきから歯が完全に出てきたら、
硬い毛の歯ブラシを使うようにしましょう。
定期的な歯医者さんを受診して、お口の中に問題がないか診てもらいましょう。
歯医者さんでは、虫歯の問題だけでなく、永久歯への生え変わりなどもチェックしていきます。
虫歯のリスクが高いお子さんでは、虫歯へのなりやすさを検査したり、6歳臼歯の噛みあう面の溝に虫歯予防のお薬を詰める処置をすることもあります。
10歳ごろになると、6歳臼歯の隣の乳歯が抜けてきます。その時も、歯医者さんを早めに受診しましょう。
これは、隣の乳歯に隠れていた6歳臼歯の側面を確認するチャンスです。
この時期を逃すと、すぐに永久歯が生えてきて、また、隠れてしまします。
問題を早期に発見して、処置をするために大事です。