入れ歯・部分入れ歯の使用注意て何ですか?
歯が何本か抜けてしまうと何等かの方法で人工の歯を入れないといけなくなります。
色々と治療選択はありますが、その時の一つの治療選択が、入れ歯、部分入れ歯です。
初めて入れ歯、部分入れ歯を入れる時は、ほとんどの人が強い違和感を感じるようです。
装着して1週間から、2週間は違和感が強いです。その後、ご自分の衣類と同じように、違和感はなくなる方が多いです。
なので、違和感があって入れたくないとあきらめずに慣れることも必要です。もし歯が抜けたままにしておくと、残った歯が動いて延びたり、傾いたりしてしまって、かみ合わせが悪くなってしまう場合もあります。
初めて入れ歯、部分入れ歯を作った人の中には、「入れ歯、部分入れ歯ができたら、もういい」と、その後来院されなくなってしまう患者さんがいます。
入れ歯、部分入れ歯を作ったあとは「調整」が非常に大事です。
被せ物や詰め物と違い大きな装置です。
新しい入れ歯、部分入れ歯が入った直後は、以下のトラブルが起こりやすいです。
- 取り外しの時や食べ物を噛むときに痛む
- 舌やくちびる、頬の内側に入れ歯が触れる感じがする
- 残っている歯に締め付け感がある。
- 口の中が狭く感じる
- しゃべりにくい
- ほっぺたを噛んでしまう。
個人差はありますが、このようなことが起こります。
これらは調整を繰り返すことで改善され、慣れていくものです。
歯科クリニックでは、装着直後に、まず痛みをなくすための調整を行います。
痛みがなくなると義歯が1日中入れられますので、しばらく使用して慣れていただき、それでも上記の症状がある場合は、形態(大きさ、厚さ)を機能に支障のない範囲で調整します。一度の調整では、痛みや違和感が取れない方も多くおられますので、かかりつけの歯科クリニックで、使いやすいようにカスタマイズしていきましょう。
また、早く入れ歯、部分入れ歯に慣れるため、入れた直後はやわらかい食べ物からゆっくりと噛む事を心がけ、徐々に硬い物を噛むようにしましょう。
歯ぐきなどお口の中の組織が入れ歯の形に慣れて、それに合わせた動きをしていくようになります。できるだけ長い時間お口に装着することで、お口の筋肉や神経と、うまく連動して
そしゃくや発音ができるようになります。違和感もなくなっていきます。義歯を装着することはお口の中のリハビリテーションなのです。
入れ歯、部分入れ歯は食事のためだけにあるのではなく、残っているご自分の歯の負担を軽減したり、歯並びの乱れを防止する役割もあるので、日中は常に入れておきましょう。就寝時は外す事をお勧めしますが、歯ぎしりや噛みしめなどの癖がある方は入れたままのほうが良い場合もあります。かかりつけの先生の指示に従ってください。