表情、歯並び 歯の形と大きさとの関係は?
毎日の生活に欠かせないのが笑顔など顔の表情です。表情には、歯並びが大きくかかわっています。しかし、歯並びには、歯の形と大きさが影響を与えてます。
歯の形に関しては
歯の形は約8割が遺伝の影響を受けます。特に、歯の表面のエナメル質の形態は、遺伝的要因が大きく、ほぼ、10割の影響と言われます。
今でも、考古学では、古代のお墓を調査するおり、歯の形は重要な因子です。隣のお墓に眠っている方と本人との関係をみる折、歯の形を観察します。
歯の形が隣のお墓の方の歯の形と近いと血族関係を推察します。親や兄弟を考えます。
食生活の食材からも、大きく影響を受けます。
肉食と穀類との比率です。
欧米人は、古代より、肉食であり、歯の形は、根が長く、歯の頭の尖がった部位を咬頭頂と言いますが。咬頭頂が尖がっており、肉を食べるのに優れております。
東洋人のように穀類(主にお米)が多いと、根は短く、歯の頭の尖った部位である咬頭頂は低く、ずんぐりとした形で、お米等を効率よく粉砕できるように形が変わる
これらを進化と呼ぶのでしょうか?生命学的には、食材摂取に適応して歯の形が変わったと言えます。
歯の大きさに関しては
サルからヒトへの進化の過程で、歯は次第に小さくなっていきました。しかし、最近の報告では、戦後生まれの日本人の歯は戦前生まれに比べて大きくなっています。その理由として、戦後の生活環境の変動が影響していると言われています。生活環境の変動とは、特に食生活です。栄養状態が悪いと歯の大きさは小さくなります。逆に、栄養状態が良いと
歯は大きくなります。特に注目するのは、戦時中は食糧難のために、歯は小さくなっております。また、高度経済成長期には、歯は大きくなっており、栄養状態に左右されることは
はっきりしております。
大きくて白い歯は健康的なイメージがあります。しかし、大きすぎる歯は、歯並びを悪くします。虫歯や歯周病の原因にもなります。
あごの大きさと歯の部分の大きさのバランスによって、歯並びは良くも悪くもなります。あごの大きさより、歯の大きさが小さい場合は、すき間の空いた歯並びになります。逆に、
あごの大きさより歯が大きい場合は、歯は生えるのに窮屈なので、ほお側や舌側にずれて並びます。いわゆる八重歯に代表される叢生と言われる歯並びになります。
このような歯並びでは、歯が凹凸しているので歯磨きがとてもしづらいく、磨き残しが多くなり、むし歯や歯周病になりやすくなります。
表情に関して
歯並びが悪いと、対人関係において、マイナスです。
笑ったおり、八重歯が見えたり、出っ歯、受け口は、良い印象を相手に与えません。
自分自身も笑顔で笑えないという精神的ハンディを抱えます。結局、暗い表情になります。
改善するには、歯科矯正を行う事が長い目では有効です。歯科医院で相談を気軽にしてみてください。