お口と健康寿命の知られざる関係をお知らせします。
お口の問題が社会参加の妨げに!
「全身の健康」(健康寿命)に「お口の健康」が大事なことをご存知の方も多いでしょう。
噛めなかったり、お口で食べられなかったりすると、栄養を十分に取れず、体重が減少したり、偏食がちになったりします。
加齢によるこの食べれない事を口腔フレイル(お口の衰弱・虚弱)と言い、老化の兆候でもあります。
また、全身の機能低下と密接な関係があります。
加齢により全身の機能低下をフレイル(衰弱・虚弱)と言います。
また、サルコペニアという言葉をご存知でしょうか?
サルコペニアは、筋肉のやせる事、筋肉量の減少により、歩行などの身体的機能の低下を意味します。
フレイルとサルコペニアは密接な関係があります。
加齢で虚弱・衰弱すると筋肉量も減少しており、サルコペニアにもなっております。
これは、お口の中でも同様に、口腔フレイルが進行しているとサルコペニアになって、口の中や、周りの筋肉もやせるサルコペニアにもなっております。
噛めなかったり、お口で食べられなかったりすると、栄養を十分に取れず、体重が減少したり、偏食がちになったりします事は、
歯周病による慢性炎症が全身の病気のリスクを高めたり、お口のケアが行き届いていないと誤嚥性肺炎に繋がることもあります。
お口の健康に保つことの大切さは、それだけではありません。
歯がなかったりすると、コミュニケーションの問題から人と会話をしたくなかったり、会食を避けたりするようになったりします。
歯がないと、特にサ行、タ行などは発音が困難になります。サ行、タ行は、上顎前歯の内面に舌を付けて発音します。
簡単にいえば、会話をしようと発語すると、鼻に抜けた音になります。つまり、開鼻声といい、フガフガして音となり、相手が聞き取りにくくなります。
会食を避けるようになるのは、食材をうまく、粉砕できなくなるからです。
通常、歯があると、頬と舌の間に歯があります。食材を上下の歯同士で粉砕しますが、粉砕された食材は、舌側や頬側に流れいきます。
流れた食材は、また、舌や頬の機能で、歯に戻されて、粉砕をされます。
それのサイクルを繰り返すことにより、食材は細かく粉砕されてゆきます。
食事会で、歯がない方は、会話しながら、食事をされると以上のサイクルが上手く、機能せずに、口から食材がこぼれてしまい、
ご本人も気づき、気まずくなったり、周りの方も困惑した状態になり、自然と会話を避けるようになる傾向があります。
そして閉じこもりがちになって全身の健康を損なうこともあります。
社会参加の減少と健康の問題は、最近さまざまな研究で分かってきました。
それを左右する「お口の健康(見た目、発音など)」はとても重要といえるのです。
歯が少なかったり食べれなかったりすると社会参加が減るといわれていますが。その逆もしかりです。
というのは、長く閉じこもっていると、お口の健康状態がよい人でも噛むことが困難になってしますことがわかっています。
このほか、「うつ病」や「認知症」などにも歯の数が関係していることがわかっています。
人はだれかに会うために外出するとなると、朝起きてご飯を食べ、歯みがきをし、服を着替え、身なりを整え、目的地まで歩いたりします。
人と会ったらしゃべったり、笑ったりしてお口の周りや表情の筋肉を使います。それらは脳への刺激にもなります。
要するに閉じこもっていると、そういったほどんどのことが無くなってしまします。
意識することはないかもしれませんが、健康にとって人と交流することは、みなさんが思っている以上に重要なことなのです。
また、「友人が禁煙をしたから自分も禁煙をしてみる」のように、人の交流は、良い行動を伝える可能性があります。
さまざまなメカニズムで、人との交流は、健康に影響していると考えられるのです。
以上の事から、「全身の健康」(健康寿命)に「お口の健康」が大事なこと自明です。
心配な方、興味がある方は、一度、当クリニックにご相談ください。
お待ちしております。