有効な栄養成分で歯周病予防!!
歯周病の改善には歯磨きだけではなく、食事の工夫次第で歯周病を改善することができます。
ここでは、歯周病に特に良い栄養成分を紹介していきます。
食事のポイント
●ビタミン類を充分にとる
各種ビタミンは、血行の促進、出血の予防、粘膜の強化など、さまざまな作用があります。歯周病に効果的なビタミンが不足しないようにしましょう。
●食べやすさに配慮し、栄養のバランスをとる
消化力が低下すると、栄養不足になりがちです。特にカルシウムを効果的にはたらかせるための良質のタンパク質やビタミンD、マグネシウムなども充分に補給しましょう。牛乳がゆ、小田巻き蒸し、グラタンなどがおすすめです。予防のためには、日頃から良く噛んで食べることも大事です。
●刺激を控える
かたいもの、熱すぎるもの、冷たすぎるもの、酸味の強いもの、塩辛いものなどはしみて症状を悪化させます。
●アルコール、タバコはできるだけ控える
特に有効な栄養成分
〇ビタミンC・P(歯ぐきからの出血を防ぎ、丈夫にする)
ビタミンCはコラーゲンの合成にはたらき、歯、歯ぐき、歯肉を丈夫にして、歯ぐきからの出血を防ぎ、歯周病にも効果が認められています。
ビタミンPは止血薬としての利用もあり、ビタミンCのはたらきを助け、毛細血管を強くし、歯ぐきからの出血を防ぎます。
★上手に摂取するには、ビタミンCとPを一緒に取ると効き目がアップします。たとえば、みかんやオレンジは、房を包む白い薄皮にビタミンPが含まれているので、薄皮ごと食べるとCもPも取ることができます。
☆ビタミンCを多く含む食品…いちご、みかん、パパイア、キウイ、ネーブルオレンジ、ブロッコリー、菜の花、小松菜、芽キャベツなど
☆ビタミンP.を多く含む食品..みかん、レモン、オレンジ、グレープフルーツ、あんず、さくらんぼ、そばなど
〇ビタミンQ(酸素不足で起こる歯周病を改善する)
ビタミンQは細胞膜を酸化から守り、酸素の利用効率を高めます。この作用によって、歯ぐきに酸素が不足して起こる歯周病を改善します。
★上手に摂取するには、動物の内臓類、かつお、まぐろ、酵母などに多く含まれていますが、加熱調理での損失が大きいので、食べ方には工夫が必要です。
☆ビタミンQを多く含む食品…背の青い魚、鶏ささみ、大豆製品、牛・豚レバー、酵母、魚の肝など
〇ビタミンK(歯ぐきからの出血を防ぐ)
歯ぐきに炎症ができる初期のうちには、腫れや出血がみられますが、ビタミンKは血液凝固因子の合成に働き、出血を止めます。また、骨の健康維持にも不可欠で、不足すると骨にカルシウムが充分にに取り込まれず、もろくなります。歯槽骨についても同じです。
★上手に摂取するには、とりやすい緑黄色野菜などに含まれており、大人は腸内細菌によって体内で合成されるので、不足する心配はまずないといってよいでしょう。ただし、抗生物質を飲んでいる人、妊娠中、授乳中の人は不足することがあるので、摂取には注意が必要です。また、血液凝固剤を服用している人は、薬の効き目が悪くなるので、ビタミンKの摂取量は制限されています。
☆ビタミンKを多く含む食品…納豆、小松菜、かぶ菜、春菊、ブロッコリー、大根の葉など
〇カルシウム(歯の健康を維持する)
カルシウムは丈夫な骨や歯をつくり、健康を維持するために欠かせない成分で、不足するとあごの骨が弱り、歯質の低下をきたし、歯周病を誘発します。カルシウムを充分にとって、歯そのものを強くしておくことが大切です。また、カルシウムには血行をよくする作用もあるので、歯周病の予防に効果があります。
★上手に摂取するには、吸収の良い牛乳・乳製品を中心に、カルシウムの働きをよくする良質のタンパク質、ビタミンDなどを合わせてとると効率的です。また、歯ごたえのある小魚類などは、かむことが大事な歯周病の予防には積極的に取り入れたい食品です。良く噛むことが歯や歯ぐきを丈夫にします。
☆カルシウムを多く含む食品…サケの骨(缶詰)、いわしの丸干し、ヨーグルト、スキムミルク、牛乳・チーズ、煮干しなど
歯周病は予防が第一です。正しい歯磨きと食事の充実で進行を食い止めましょう。