オーラルフレイルの予防で健康ライフを!!
オーラルフレイルとは
まず、「フレイル」とは何でしょうか?フレイルとは虚弱の意味で、筋力や心身の活力が低下し、生活する力が衰えていく状態を指します。加齢によって、健康な状態から要介護に進む中間地点のことです。しかし、そのことに気づき、生活習慣を見直すことで健康な状態に戻ることができます。
フレイルは、体はもちろん、心の要素、社会的要素といった複数の歯車がかみ合って進行します。そのフレイルと相互関係にあるのが、口腔機能の低下である「オーラルフレイル」です。これは、口に関する些細な衰えが心身に影響を及ぼす状態です。その黄色信号に気づき、元に戻そうとするのが、オーラルフレイル予防です。
お口の衰えの改善が体の衰えを予防する
最近、次のように感じたことはありませんか?「滑舌が悪くなった」「食べこぼしが増えた」「わずかにむせる」「嚙みにくい」「口が乾燥しやすい」などです。
オーラルフレイルと体の関係には、3つの進行段階があります。第1段階は、滑舌の低下や口の渇きです。これによって話しづらくなったり、むし歯や歯周病にかかりやすくなり、閉じこもり・食欲の低下などを引き起こすリスクがあります。第2段階では、噛む力が弱くなり、食べる量が減少。栄養不足になり、全身の虚弱が加速します。この第2段階で元に戻すことが大切です。第3段階では、噛めない状態や嚥下障害が起き、要介護のリスクが一気に高まります。お口の機能の衰えにいち早く気づき、改善することが、全身の衰えを予防することに繋がるのです。
オーラルフレイル予防は、意識付けとかかりつけ医
では、オーラルフレイル予防として具体的にどうすればよいのでしょう。それは、日々のセルフケアの際に、お口の些細なトラブルを自分で意識することです。そして、歯科医院で定期的にメンテナンスをしてもらいましょう。歯科医院では、歯周病やむし歯はもちろん、お口の衰えである口腔機能低下症もチェックしてもらえます。口と歯の両輪でオーラルフレイル対策を行うのが、正しい予防法です。そのためにも、かかりつけ医をもっていてください。お口の変化は、過去の経緯、経過があって初めて読み解けるものです。
フレイル予防に大切なのは人や社会と関わること
最後に、「三位一体のフレイル予防」を紹介します。まず『栄養』です。これは、食と口腔機能の改善です。次に『身体活動』散歩や筋トレです。最後が、ボランティアや地域活動といった『社会参加』です。この3つを、暮らしの中で少し底上げするようにしてください。
オーラルフレイル、そしてフレイル予防には、人との繋がりがなにより大切です。人生100年時代を健やかに過ごすためにも、人と集い、話し、食事をともに楽しむことを、暮らしの中で心がけるようにしてください。