歯周病発病はバランスの問題であると、ご存知でしたか?
日本人の4割のお口には、かなりの悪玉菌(歯周病菌)がいます。
そして5割は、ちょい悪いぐらいの悪玉菌(歯周病菌)がいます。ただ、ちょい悪い細菌でもたっぷりいたら悪影響を与えます。
また、悪玉菌(歯周病菌)が全然いないかたも1割ほどいます。「ろくに歯を磨かないのに歯があるよ」というのはこうしたケースです。
お酒に弱い人の歯周病のリスクはそうでない方に比べ、4.28倍となります。
一般的にお口の中に悪玉菌(歯周病菌)が多いほど、プラークの攻撃力も上がりやすくなるのです。
子供は、歯周病にはなりにくいです。
18歳未満のお口からは歯周病菌であるPg菌がほとんど検出されないからです。
また、20代の頃は体力も免疫力もあるので、歯ぐきの抵抗力が強いです。そのために歯周病になりにくいです。
多少歯ぐきから血が出ても、顎の骨はそんなに減らずにすみます。しかし、30代以降になると、重度の歯周病の人が増えてきます。
アメリカの調査では「36歳」が重度歯周病の発病時期のピークとなっています。
ちなみに、妊婦さんも女性ホルモンの急激な増加などの影響で歯周病になりやすくなります。
そして、妊婦さんの場合には、妊娠中に妊娠性の歯肉炎(歯周病)を症状を現れる方が多いです。これが、ホルモンのバランスの問題で起こると言われております。
出産すると、ホルモンのバランスが安定するので、妊娠性歯肉炎(歯周病)は、良くなります。しかし、このような方、中年になったおりに、ほどんど、歯周病が発症して増悪化して
おります。これは、元々、悪玉菌(歯周病菌)がお口の中に多くいる方の傾向です。
歯周病は、端的に言うと、「プラーク(歯垢)の攻撃力」と「歯ぐきの抵抗力」の力関係(バランス)で発症するかどうか決まります。
プラークに対して、歯ぐきの抵抗力とのバランスが崩れた時に、発症するのです。
加齢や肥満のほか、糖尿病などの全身の病気によって「歯ぐきの抵抗力」は落ちていきます。
若いときは多少みがき残しがあっても問題は起きませんが、歳を重ねるにつれ、若いときと同じセルフケアでは「プラークの攻撃力」に「歯ぐきの抵抗力」が負けてしまう事になります。
対策としては、
メンテナンスが重要です。
虫歯だけではなく歯周病も必ず診てもらいましょう。歯医者さんにより、得意、不得意はあります。
先ずは、ご自分から、虫歯だけでなく、歯周病も診てもらえるかを直接確認されることをお勧めします。
歯科衛生士が、メンテナンスのなかで、十分に毎回、精査して悪化がないを確認してゆきます。
そしてその方に合った歯ブラシ、フロス、歯間ブラシの指導を受け、自分では取り切れないプラークを除去してもらうことが必要です。