歯は、本当に硬いのでしょうか?どんな意味があるしょうか?
歯の硬さの秘密は、表面を覆っているエナメル質にあります。
硬度は鉄に勝り、水晶(石英)と同じくらいです。ダイヤが一番硬いですが。ダイヤと鉄と中間に位置します。
硬さを示すスケールにモース硬さがあります。
ダイヤはもっと硬く、10です。最も柔らかいのは、チョークで1です。
人体の臓器の中で、歯の表面のエナメル質は一番硬いです。先ほどのモース硬さでは、7になり、かなり、硬いです。よく、骨は硬いと連想できます。
実は、骨のモース硬は、4ほどです。いかに、歯の表面のエナメル質が硬いか、お分かりでしょう。
骨は実は、「二重構造」になっております。
硬い表面の皮質骨と内面の柔らかい海綿骨です。イメージとしては、卵です。卵の殻が皮質骨です。殻の内側は卵白と黄身です。それが海綿骨です。海綿骨はシャーベット状の硬さです。
歯は三層構造になっております。
歯も同じようなイメージで良いですが。
表面のエナメル質があり、その内面は、象牙質です。更に中央に黄身のような、歯髄(通称、神経です。)です。
硬いということは、それだけ大切な役割を担っている証拠でもあります。丈夫で長持ちしなければならないので、硬くできているのです。
硬い歯同士は、噛むと、どうゆう事になるかです。
よく考えるとわかると思いますが。
硬い歯同士でお互い、噛みますと、お互いがすり減っていきます。
しかも、硬さが同じでないといけない点です。上下左右均一にすり減る事で、安定したかみ合わせを持続する事になります。
仮に、上下左右均一にすり減ることがないと、食事はしづらく、スムーズに食べれずに、頬や舌を噛んだりして、食事が困難になる恐れがあります。
また、顎の関節にストレスがかかり、顎がカクカクと音がしたり、お口が開かない、もしくは、開きづらい状態にあります。
俗に言う、顎関節症となります。
このように歯の硬さは重要な意味をもっております。
人間の永久歯は28本(親知らずを除く)。
これらの歯が家族のように協調し合って並んでいますが、形や役割、出せる力はそれぞれ違います。
硬い歯が協調していることが重要です。(言い換えると機能面)
前歯は「かじる」ときに活躍し、犬歯は「かみ切る」、臼歯は「かんですりつぶす」ことが本来の役割です。
食材を食べるという観点から言えば、前歯は食材をかみちぎり(捕食)、奥歯の臼歯部は、その食材をかみつぶすです。そして、犬歯は、どこで噛むかを決定する案内役です。
かむ力が一番強いのは第一大臼歯で、小学校に就学する前後に生えるので、「六歳臼歯」とも呼ばれます。第一大臼歯はもっとも早く永久歯であるがゆえに、最初に失ってしまいやすい歯でもあります。一番よく「かんですりつぶせる歯」をむし歯や歯周病で失うとほかの歯に大きな負担をかけることになります。
歯は硬いけれども、十分な管理をしないと失ってしまいます。
予防がいかに大切か分かると思います。