口腔機能低下症とは?
こんな症状はありませんか?
以前に比べて。。。
・食べ物が口に残るようになった
・硬いものが食べにくくなった
・食事の時間が長くなった
・食事の時にむせるようになった
・薬を飲みこみにくくなった
・口の中が乾くようになった
・食べこぼしをするようになった
・滑舌がわるくなった
など...
お口の元気が低下した状態で栄養の偏りやエネルギーの不足になり、全身の健康に悪影響を及ぼします。口腔機能低下症の7つの下位症状(口腔衛生状態不良、口腔乾燥、咬合力低下、舌口唇運動機能低下、低舌圧、咀嚼機能低下、嚥下機能低下)のうち、3項目以上該当する場合に口腔機能低下症と診断されます。口腔機能低下症と診断されたら、そのまま放っておくと食べられる食品が減り、徐々に食事が困難となり、全身のフレイルや要介護の原因となる可能性があります。いつまでも健康でおいしい食事を摂るためには、お口の機能の維持・向上を図り、定期的な口腔機能検査が必要です。
①口腔衛生状態の不良(口腔不潔)・・・舌苔の付着度を見ることによって、お口の中の清潔度を検査します。
舌苔とは鏡で舌を見ると、白っぽいものが付いていることがありませんか?これは舌苔(ぜったい)という舌の上に溜まった汚れです。そのままにしておくと細菌の温床となり、口臭や誤嚥性肺炎の原因の一つとなります。舌専用ブラシで舌磨きを行い、きれいなお口を目指しましょう。
②口腔乾燥・・・お口の中の水分量を検査します。
唾液はとても大切で、唾液の働きにはむし歯予防、消化を助ける、お口を清潔に保つ、食事を飲み込みやすくする、味を感じやすくする、抗菌作用などがあります。乾燥を防ぐにはお口をよく動かし、適切な水分補給が重要です。また、唾液腺マッサージをして、お口の中のうるおいを保ちましょう。
③咬合力低下・・・嚙む力(咬合力)を測定します。
噛む力が低下するとやわらかい食べ物を選ぶようになり、栄養が偏りやすくなります。噛み応えのある食事をとるためにも、噛む力を維持向上することが重要です。噛む力の改善には被せものや入れ歯の製作、噛み合わせの調整など歯科治療が重要です。
④舌口唇運動機能低下・・・口唇、頬、舌の動きを検査します。
舌と唇の運動機能が低下すると滑舌が悪くなるなど発音の問題や、食べこぼしが増える原因となります。舌や唇の運動機能を向上させて会話を楽しみましょう。身近な人とおしゃべりしたりカラオケを楽しむのも良いでしょう。
⑤低舌圧・・・舌の力(舌圧)を測定します。
舌の役割として舌は食べ物をかみ砕いたり飲み込む際、また発音する際に重要な役割を持つ器官です。筋肉のかたまりでできており、衰えるとやせて細くなってしまうので、舌を鍛えましょう。
⑥咀嚼機能低下・・・グミゼリーを噛んで咀嚼能力を検査します。
咀嚼機能とは、食べ物を嚙み砕き唾液と混ぜてまとめる機能で、咀嚼機能が低下すると消化不良や誤嚥のリスクが高まります。咀嚼することで脳が活性化するとの報告もあります。虫歯、歯周病、入れ歯など歯科治療を受け、咀嚼機能を改善しましょう。
⑦嚥下機能低下・・・嚥下機能を調べるために、10問のアンケートにお答えいただきます。
嚥下機能とは、食べ物を飲み込んで胃に送るまでの動作のことを「嚥下」といいます。飲み込みにくさをそのままにしておくと誤嚥性肺炎のリスクが高まります。また、嚥下障害の可能性があるため、管理開始前に嚥下障害のスクリーニング検査を含めた検査及び診断を受けましょう。
*全身が衰えていくと同時にお口の機能も衰えていきます。自分では自覚症状が無くても検査をしてみると低下症になっていることもあります。お口の機能が悪くなり自覚症状が出る前に一度検査をしてみませんか?検査結果に応じて、清掃方法の指導や口腔機能のトレーニングをし、健康寿命を延ばしましょう!!