だ液が少なくなると・・・
だ液には、食べる・口腔内の健康を守る・全身の健康を守るといった機能があります。最近では、ドライマウス(口腔乾燥症)と呼ばれる症状の人が増え、注目されています。もしこのだ液が出なくなると、身体にはどのような影響が出てくるのでしょうか。
だ液が少なくなる原因
・生活習慣・環境によるものとして、口呼吸やストレス、口腔内が不潔な場合や乾燥した室内などが考えられます。
・病気によるものとして、シェーグレン症候群やエイズ、糖尿病、パーキンソン病などが考えられます。
・その他としては、加齢、血圧降下剤や抗うつ病薬の副作用なども考えられます。
症状は?
だ液の分泌が悪くなることによって引き起こされる症状はさまざまです。症状としては、
だ液が出ない・口が乾く・口腔内が痛む・口内炎になりやすい・口角炎ができる・食べ物が飲み込みにくい・味がよくわからない・舌や唇がひび割れる・カンジダ症になりやすい・会話がしづらい・むし歯、歯肉炎になりやすい・口臭がする
などがあげられます。最近このようなドライマウス(口腔乾燥症)を訴える方が増えてきており、現在ドライマウスの患者さんは推定800万人以上いるといわれています。重度になると、摂食障害、発音障害、不眠などの症状がおきることもあります。
たくさんだ液を出すには
*唾液腺マッサージ
だ液の分泌を促すためには、大きなだ液腺がある場所をマッサージすることが効果的です。だ液が出てきたことが実感できればOK。食前に行うのがオススメです。
耳下腺マッサージ
人差し指から小指までの4本をほおと耳たぶの間にあて、奥から前へ円を描くように回します。
②顎下腺マッサージ
耳の下から顎先まで、顎の内側を指先をつかって何か所か押すようにします。
③舌下腺マッサージ
両手の親指をそろえ、顎の真下から舌を突き上げるようにゆっくりと押し上げます。
*舌の運動
だ液の分泌を促すためには、舌の周りの筋肉を鍛えることが重要です。舌の運動を行うと舌の周りにある筋肉が鍛えられます。
- ①口を大きく開けて、舌を前後に出したり引っ込めたりします。
- ②舌をできるだけ前へ出して、そのまま左右に動かします。
- ③唇全体をなめ回すように舌先で円を描きます。
- ④前歯の裏に舌先を当て、舌打ちするように音をだします。
*よく噛む
だ液を多く出すには、とにかくよく噛んで食べることが重要です。昔に比べると、最近の日本人はあまり噛まなくなったと言われていますが、よく噛んで食べる事は食べ物の消化がしやすくなる、肥満予防になる、脳細胞を刺激するといった様々な効能があります。これらのことを考えて、ゆっくりよく噛んで楽しみながら食事をするように心がけましょう。