フロスと歯間ブラシの扱い
フロスも歯間ブラシも両方ご存知の方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。
フロスの方は、老若男女口腔内の健康意識が高まってると同時に知名度が高まり、近年使用しない方の方が減少傾向にあるようです。 フロスを使用する頻度も個人によって様々ですが、未知の方が減少傾向にあることは大変喜ばしいことのように思えます。
しかし、小中学生くらいまでのお子さんにはまだ未知の方が多いようです。
お子さんにはハブラシの扱いもままならない方がまだ大勢いて、ハブラシでお口の中を管理しきれないうちからフロスを使用してもあまり効能が出ないのではないか等の意見も様々です。
ですが、早いうちから使い始めるにも越したことはありません。
特に乳歯から永久歯に生え変わり、永久歯が揃い始めた頃には使い始めることがお勧めです。
永久歯になると、歯が大きくなる分歯間空隙が狭くなり、そこに食べ物も詰まりやすく菌も残りやすくなります。
そして、歯間ブラシは、歯周病が進んで歯肉の退化が始まった50代以上の年齢の方に向けた道具なので、あまり若年層の方には知られていません。
そこで、フロスと歯間ブラシのそれぞれの効能や使用法について、詳しく解明していきたいと思います。
1,フロスの効能について
フロスをご存知の方はどのくらいのペースでお使いでしょうか。
毎食後使用するに越したことはありませんが、仕事や育児で昼間は特にフロスまで時間が取れない方が多数いるかと思います。
夜も心身の疲れでなるべくブラッシングを早く終わらせたいという思いから、フロスを使用することに中々気が上がらない方も少なくありません。
しかし、使わない日が続いていくと、歯と歯の間から虫歯が進行するリスクがどんどん高くなります。
フロスを使用する頻度が高いだけ虫歯の予防効果は上がるので、就寝前や夕食後だけでもフロスを通す時間を確保できるように努力してみましょう。
2,フロスの使用法
フロスの通し方としては、ただ空隙に通すだけでなく、フロスの糸が両方の歯面と歯茎のポケットの内側までしっかり沿うように、何度か上下に動かしながら前後にも動かして磨かなければ効果は出ません。
フロスの使用を始めたい方や使い慣れない方は、独学だけでは使用法を誤ってしまいがちなので、歯科医院を訪ね、歯科医師や歯科衛生士の指導の元で適正に使っていくことをお勧めします。
そして、歯間空隙にフロスを通す際はブラッシング前がお勧めです。
なぜなら、折角全体をブラッシングしてもその後に歯間空隙の汚れを搔き出してしまうと、うがいで汚れは落とせても菌が表面に残りやすくなってしまうからです。
それからフロスには、中指に巻いて使用するタイプとホルダー付きがありますが、どちらを使用するかはご本人の意思により自由です。
ただホルダー付きのフロスは、様々な生活背景により忙しい方や、心身の疲れにより余裕が持てない方に効率よく使っていただけるようにお勧めしております。
それから歯科治療により、詰め物をされてる所や被せ物をされてる所は段差にフロスが引っかかってスムーズに通せないため、ホルダー付きを活用して頂いてます。
しかし、ホルダー付きのフロスにはデメリットも伴います。
本来ならば、歯科治療で被せ物をされてる所はフロスを抜いた時に外れるリスクが伴うので、横にすり抜けるように通すことが好ましいのですが、ホルダー付きだとそれが不可能です。
そこで、どんな処置をされてる所でも、安全にスムーズに通せるフロスが、ワックス付きで強度のあるフロスです。
当院ではButtlerというメーカーを取り扱っており、メンテナンスでも活用しておりますし、購入することもできます。
また、Buttlerのフロスは、着脱しやすい強度のある部分とナイロン製で汚れを落としやすい部分と両方兼ね合わせております。
是非、当院でお尋ねください。
3,歯間ブラシの効能について
歯間ブラシとは、糸ではなく、歯肉退縮により広がった歯間空隙を清掃するためのブラシです。
歯間空隙が広がれば、益々食べ物が詰まりやすく、歯周菌も増殖しやすくなるため、フロスだけでは管理が難しくなってしまします。
そのため、フロスを通した後に歯間ブラシも通すことが必要になってきます。
歯間ブラシも屈曲型とストレート型、金属製やゴム製等素材も様々ですが、当院ではExというメーカーを取り扱っており、屈曲型の金属製で奥歯も前歯も通しやすく素材に強度もあるので1カ月は長持ちします。
ただ、使用法を間違えると先端が曲がって使えなくなる可能性も出てくるので、正しい扱いが必要です。
4,歯間ブラシの使用法
歯間ブラシにはサイズがあり、フロスと同様に両方の歯面やポケット内に沿わせられるようなサイズが必要です。
空隙にギリギリに入るようなサイズは、ポケット内まで沿わせにくくなり、また、歯肉退縮を進行させてしまいます。
また歯間空隙の広さに対してサイズが細すぎると、沿わせ方に時間的又は精神的にも負担がかかります。
Exの歯間ブラシは、4S~Lサイズまで6種類ありますが、当院では、どのサイズが適合してるのかメンテナンスを通して患者さん方にお伝えしてます。
メンテナンスに通われてる方以外にも気になる方がいらっしゃいましたら是非ご相談ください。