秋冬に行うべきお口のケアとは・・・
秋冬の寒い時期になると、お口のケアで必要なことは暑い季節とは少し変わってきます。気温や環境の変化も歯にとって影響があるのです。
①口の中の乾燥
まず、寒くなると空気が乾燥するため、自然とお口の中・唇・喉なども乾燥しがちになってしまいます。口の中が乾燥すると、唾液が少ない状態になります。唾液は虫歯や歯周病を予防するという大事なはたらきを持っているため、唾液が減ると虫歯や歯周病リスクを高めることにつながってしまうのです。また、お口の乾燥は虫歯や歯周病の原因となるだけではなく、自分では気づきずらい口臭の原因ともなります。
乾燥の原因として空気の乾燥の他に、冬は寒さの影響もあり夏に比べて水分補給がおろそかになりがちになってしまうということもあります。喉の渇きも夏に比べると感じにくくなるといわれています。そして暖房機器などによって空気はさらに乾燥し、気づかないうちにお口の乾燥だけでなく身体全体の水分が失われている場合があります。

夏と同様にこまめに水分を取ることを意識したり加湿器などで湿度を調整したりするなど心がけてみてください。また、食事の際に食べ物をたくさん噛むことで唾液が分泌されやすくなるのでよく咀嚼して、唾液の分泌を活性化させましょう!
そして、寒いと温かい飲み物を飲む方が増えるかと思います。熱すぎる飲み物は歯にとって負担がかかってしまうことがあるため、頻繁に飲むことは控えたり適度にあたたかくなるよう冷ましたりするなど歯への負担がかからないように工夫しましょう。甘い飲み物は虫歯になりやすくなったり、コーヒーなどは歯の黄ばみの原因となったりするため、歯みがきも忘れずに行ってください☺
また、冬の冷たい空気や冷えた水道水などにより知覚過敏の症状である歯の痛みを感じやすくなることがあります。症状がある方は歯磨き後のうがい水は冷たい水を避け、ぬるい水を使うと歯の痛みを感じくくなります。
②口の乾燥で感染症リスクが高まる
お口の乾燥は、冬に流行する感染症「インフルエンザ」などの感染リスクも高まります。口や喉が乾燥しているとウイルスが身体へ侵入しやすい環境となってしまいます。インフルエンザなどにかかると身体の免疫力が下がり、お口の中の環境にも影響します。免疫力が下がると虫歯や歯周病が進行しやすくなってしまいます。また、風邪薬などを飲むことによっても唾液が減るなどお口の中に影響を与えることがあります。こまめな手洗いうがいに加えて、口が乾燥しないように注意したりマスクでウイルスの侵入を防ぐなど感染症対策も重要です。口の健康は身体全体にとって関わってきます。
③寒さで歯の食いしばりが増える
冬の寒い時期には、自分では意識していなくても寒さで歯を食いしばってしまっていることがよくあります。無意識に歯を食いしばり、知らないうちに歯や顎へ負担がかかっている場合も・・・
食いしばりは歯や詰め物が割れやすくなってしまうだけでなく、顎の骨や筋肉に負担がかかり痛みが出たり顔のエラが張って顔が大きく見えたりと身体にさまざまな悪影響を及ぼします。自分で食いしばりしないよう日頃から注意する、マウスピースを使用するなど歯への負担を極力減らすようにしましょう。
定期的なメンテナンスで歯の健康を守ろう✨
冬は寒くて外に出る機会が減り、定期的なメンテナンスへ通うことが億劫に感じてしまう方も多いかもしれません。しかし、定期的に歯科医院へ通い、メンテナンスを受けることはお口の健康維持にとって大切なことです。お口の中の状態を確認してもらうだけでなく、歯科衛生士によるクリーニングやフッ素塗布で自分自身の歯を強くし、守っていきましょう!