「歯ぐきの下がり」は、なぜおこるか?
最近「歯が長くなってきた」「歯のすき間が目立つようになってきた」と感じていませんか?
それは、歯が伸びたのではなく、歯ぐきが下がってきているのです。
歯ぐきの下がり(歯肉退縮)は、加齢が影響することもありますが、
それ以上に「歯周病」や「誤った歯みがき習慣」が原因となることが多いです。
どういった歯ぐきだと下がりやすいのか、
これ以上歯ぐきを下げないためにはどうすれば良いのでしょうか?
歯の形が一人ひとり違うように、じつは歯ぐきの厚さも人によって異なります。
歯ぐきが厚い人ほど歯ぐきが下がりにくく、歯ぐきが薄い人ほど歯ぐきが下がりやすいです。
ご自分の歯ぐきが厚いか薄いか、見分けるポイントを鏡を見ながらチェックしましょう。
1、鏡で、自分のお口を正面から見る
2、前歯の歯と歯ぐきの境目の形をよく見る。
歯ぐきが厚いタイプー歯ぐきが厚い人は、前歯の歯と歯ぐきの境目がほぼ真っ直ぐまたは、カーブの浅いU字形になっています。
歯ぐきが厚いタイプの人は、歯ぐきが下がりにくいです。
歯ぐきが薄い人は、前歯の歯と歯ぐきの境目が放射線状になっています。
歯ぐきが薄いタイプの人は歯ぐきが下がりやすいです。
●歯ぐきはなぜ下がってしまうのでしょうか?
年齢を重ねるとともに、歯ぐきは徐々にボリュームを失っていきます。
しかし、それ以上に歯周病や誤った歯みがき習慣の影響が大きいです。
原因1、一番の原因は歯周病です。
歯周病になっていない「健康な状態」では歯は、あごの骨とそれを覆う歯ぐきに、しっかり支えられています。
歯周病になると、歯を支える骨が失われていき、それにともない歯ぐきも当然下がります。
つまり、歯周病の治療を遅らせるほど、歯ぐきはどんどん下がっていくことになります。
原因2、過剰な力での歯みがきなどの誤った歯みがき習慣
歯と歯ぐきの境目に歯ブラシをぐりぐりと強く押し付けるようなみがき方も、歯ぐきの下がりに繋がってます。
また、これまでいろいろな患者さんをみてきたかぎりでは、利き手側の歯ぐきが下がりやすいようです。
誤った歯みがき習慣も原因となります。かたい毛の歯ブラシ使用や、過剰な力での歯みがきを長時間続けていると、歯ぐきが下がってしまうことがあります。
特に歯ぐきが薄いかたは下がりやすいです
歯ブラシを手のひらで握っている方や歯ブラシを動かす幅が大きいかたは、歯ぐきにかかる圧力が強くなりがちです。
一般的に上の歯より下の歯ぐきが下がりやすいです。
これ以上歯ぐきを下げないために、ほかの歯の歯ぐき下がりを予防するにはどうしたら良いでしょうか?
① 自分の歯ぐきのタイプを知る
自分の歯ぐきが厚いタイプなのか、薄いタイプなのかを知りましょう。
自分が薄いタイプだとわかったなら、毎日の歯みがきの仕方を気をつけていきましょう。
② 歯周病を治療する
歯ぐきが下がる一番の原因は歯周病です。
歯周病になっているなら、速やかに歯医者さんで治療を受けましょう。
歯周病が進行するほど治療後の歯ぐきの下がりは大きくなってしまいます。
③ 歯ブラシを見直す
歯ブラシの毛は硬すぎませんか?「かため」の歯ブラシは歯の平面に付着したプラークを除去する力は強いですが、歯ぐきにはやさしくありません。
また、歯ブラシの毛先は開いていないかにも気をつけましょう。
④ 歯みがきの仕方を見直す
歯みがきの仕方を見直しましょう。
ご自分の歯みがきに過剰な力が入っていないかや、歯ブラシの動かし方などは、歯医者さんに行った時に、指導してもらいましょう。
歯ぐきが下がるデメリット
歯の内部には、歯の神経があり、この神経がしみや痛みを感じます。
通常、神経がしみや痛みを感じます。
通常、神経は、象牙質やエナメル質で覆われていますので、刺激からしっかり守られています。
しかし、歯ぐきが下がると、今まで歯ぐきに覆われていた象牙質が露出します。
象牙質が露出すると、冷たいものや甘い物などの刺激が内部の神経に伝わりやすくなり、しみや痛みといった症状が起こります。
これが「知覚過敏」です。
加えて、象牙質はエナメル質よりも酸に弱い構造をしているため虫歯になりやすいです。
これは、「根面の虫歯」といいます。
根面の虫歯は治療が難しく、かつ、進行しやすいので、放置すると歯を失うことになりかねません。
● 歯ぐきが下がった状態は、歯が長く見えたり、歯のすき間が目立つだけではありません。
歯がしみたり、痛みが出やすいほか、虫歯にもなりやすいです。
ご心配な方は、上記のように対応できある体制を整えております。
永田デンタルクリニックにご連絡をいただけるとご相談にのせて頂きます。