災害時の口腔ケアに備えて
災害時にはストレスや睡眠不足、不規則な生活により、口の中の細菌が増えやすい状態です。口の中を清潔に保てず細菌が増殖すると、全身の病気の悪化や、感染症のリスクが高まります。災害時にも口腔ケアができるように日頃から準備をしておきましょう。
水不足が起こると…
食事や水分補給が少なくなると、体内の水分が減り、唾液の量が減少します。
唾液には、食べかすなどを洗い流してくれる自浄作用や、酸性に傾いた口の中のpHを、中性に戻して虫歯から守る作用があります。そのため唾液が減ると、虫歯のリスクが高まったり、細菌が増加して誤嚥性肺炎などにつながったりします。
唾液を増やすには?
①よく噛む
食事の時に、噛む回数を増やすと唾液が出やすくなります。
②キシリトールガムを噛む
キシリトールには唾液分泌を促進する作用があり、ガムを噛むことでより唾液が出やすくなります。
③唾液腺マッサージで唾液の分泌を促す
※コラーゲンを守って歯周病予防-唾液腺マッサージ参照
https://nagata-shika.net/information/collagen-periodontal-prevention
ハブラシがないときの口腔ケア
①食後に、30㏄程の水やお茶でしっかりぶくぶくとすすぐ。
一度にたくさんの水ですすぐより、2、3回に分けてすすいだほうが、効率よく汚れを落とすことができます。
②ウエットティッシュや濡らしたハンカチを指に巻き付け、歯の表面をこすって汚れを取り除く。入れ歯もはずしてふき取る。
③30㏄程の水などでうがいをする。
あれば水の代わりに洗口液でうがいをすると効果的です。
水が少ないときの歯みがき
①コップに30㏄程の水を入れ、ハブラシを濡らす。
②ハブラシが汚れたら、ティッシュなどでハブラシの汚れをふき取る。
③コップの水で、2、3回に分けて口の中をすすぐ。洗口液や液体ハミガキがあれば水の代わりに使う。
液体ハミガキの使い方
口をすすぐ洗口液に対して、液体ハミガキは基本的にはハブラシと一緒に使用します。
①液体ハミガキを口に含み、ぶくぶくと口全体に行き渡らせる。
②吐き出した後、ハブラシでみがく。
※洗口液も液体ハブラシも、使用後に口を水ですすぐ必要はありません。水ですすがない方が有効成分が口に残ります。
防災グッズに入れておきたい口腔ケア用品
非常時にもできるだけ健康を維持するために、日頃から防災に備えておきましょう。
- ハブラシ
- 液体ハミガキ、洗口液
- ウエットティッシュ(アルコールなし)
- キシリトール配合のガム
- 歯間ブラシ、デンタルフロス
- 入れ歯ケース
- 入れ歯洗浄剤